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![]() ![]() 『人の事・・・』
日本テレビ ワシントン支局長
「あ、そうなんですか」・・・会社勤めも15年。過去何度かあった部長からの人事異動の通達。私のリアクションはいつもこんな感じだった。あんまり驚き悲しんでも上司に悪いかなと思うし、喜びすぎても周りに悪いときがあるし、「出来るだけ平常心を保った方が良いのだ、こういうものは」と思っているのだ(皆さんそうかもしれないが)。佐藤 圭一 この季節、株主総会を終えて役員が替わり、私たち下々の人間たちの生活変更も余儀なくされる頃。弊社もご多分に漏れず、社内ではいろんな配置換えや人の入れ替えが行われたようだ。 企業が行う人事異動の場合、目的は競争力アップ、そのための手段で、@営利目的集団としての機能向上A社内不満の解消B不満分子の一掃(ちょっと怖い)C貢献者への見返り・・・などがその思想背景にありそうだが、「あの人は、あのポストに就きそうだな」と誰もが思っているように、結果的にたいていの場合なってしまっているというのが、人事の不思議なところ。時にサプライズがないわけでは勿論ないのだが。 【ブッシュ政権も人事の季節】 こんな事を考えていたら、6月19日、国務省のゼーリック副長官が7月に辞任すると発表された。ロバート・ゼーリック氏・・・パンダ・ハガー(親中国派)の代表格と揶揄されるゼーリック氏は、日本の政府関係者には誠に評判の悪い人物だった。日本テレビのインタビュー要請はほとんど無視され、直接会って話す機会もないまま政権を去ってしまったので私には評価する術もないが、「自分の優秀さを疑わない人物」という評価は、直接話したことのある何人かの方から聞いたことがある。閣僚級のUSTR代表から、国務省ナンバー2の副長官への人事を受け入れたものの、やはり2番手ポストでは不満だったのか。辞めたらゴールドマン・サックス社に行くと言うが、中国パイプでの商売を期待されてのことなのか、と勘ぐってしまう。国務省の知り合いは「2008年までいたら彼のマーケット価値はどーんと下がるからね。高値を維持して辞める、今が一番いいタイミングだよね」との評。 それにしても、今年に入ってブッシュ政権で起きている人事異動のなんと激しいことか。 (ちょっと思いつくだけでもカード主席補佐官にボルテン予算局長が取って代わり、ポートマンUSTR代表が予算局長に横滑り。テレビでお馴染みのマクレラン報道官が退任してFOXのキャスター、トニー・スノー氏がホワイトハウスに。CIA長官は強面ゴス氏から軍人のヘイデン氏に。財務長官は影の薄かったスノー氏からゴールドマンのポールソン氏に・・・。) 今回のゼーリック氏の場合、替えたと言うよりも、本人の意向が強く働いた感があるが、しかしここ数か月の人事、「刷新」と言うには、あまりに身内過ぎる人事。 「人材がそれほどいないのか?」と他国の事ながら少し心配になってしまう。ゼーリック氏の後任候補にはバーンズ次官らの名前が挙がっているが、これも「繰り上がり」の印象、新鮮みはない。中間選挙を控えたブッシュ政権としては、こうした人事で支持率回復を狙っているのだそうだ。が、企業の人事思想と照らし合わせても、果たして効果的な人事となっているのかどうかは疑わしい。ホワイトハウスの下々でも動きがあるようで、過去4年間大統領の全ての演説で「2分前warning」をしていた秘書役Gottesman青年も辞任し、ハーバードに行くとの話。大統領の娘、ジェナさんの元カレ(!)というGottesman青年。そんな人物をずっと身近に置いていた大統領の心理も興味深いが、それよりも、みな次の仕事を探し始めているのではないか、と見えてしまうのが政権末期の悲しさだ。 【日本の政界・・・トップ人事のキーマンは?】 政権末期と言えば日本も同じだが、小泉政権は過去の自民党政権に例のない高い支持率のままで任期を全うすることができそうだ。沖縄の基地問題に道筋がつき、念願のイラクからの陸上自衛隊撤退も目処が立ち、牛肉問題も間もなく決着しそうで、29日のホワイトハウスの首脳会談は、小泉総理にとって最高の「卒業式」か。その小泉さんが長期政権を築けた一つの理由と考えられるのが「人事の天才」だったということ。もっとも政権発足当初は、真紀子外相や竹中大臣の起用に党内は非難囂々だったが、その後の安倍幹事長起用に象徴されるサプライズ人事は鮮やかに決まっていった。従来の派閥力学を壊す人事によって見事に求心力を高めた、と概ね評価して良いだろう。 さて今年9月、いよいよ自民党はポスト小泉を選ぶことになる。誰を社長に担ぐのか、自民党にとっても難しいトップ人事の判断だが、現時点での大方の見方は「安倍晋三官房長官VS福田康夫元官房長官」の戦いの構図。これは「若年層議員たちVS高齢層議員たち」、または「対中強硬派VS穏健派」、さらにもしかしたら「親小泉派VS反小泉派」という権力闘争の構図になるのか。いずれにせよ今回、私個人的に注目しているのが二階俊博経産相。二階氏の政治人生はそれだけで一つのドラマになるほどだ。最大派閥竹下派から、小沢一郎氏と行動をともにして離党。10年ぶりに自民党に復党し二階グループの会長、そして選挙対策の実質的なトップである総務局長に。前回総選挙で辣腕をふるい自民圧勝をもたらしたが、昨今では類い希な「舞台裏の業師」と言えよう。彼を慕う1年生議員も多いと言う。中国側の信頼が厚い人物である点も見逃せない。 二階氏が今度の総裁選で見せる動きは、選挙の流れを決めかねないと思っているのだが、さてどうなるか?選挙と人事は蓋を開けてみるまで分からないと言いますから。 以上
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