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![]() ![]() 『あのヒトは今? 実はNPO活動に夢中』 日米の次世代リーダー育成を目指すシンポジウムを開催
双日米国 兼 CEPEX 多田幸雄
ワシントン滞在も通算10年を越えてくると、毎月の商工会のお誘いにも段々出不精になり大変ご無沙汰しておりますが、まだ当地で細々と暮らしています。事務所の片隅で埃を被っているゴルフの優勝カップや、南北戦争軍楽隊のラッパ、商工会の理事退任記念の盾は良い思い出ですが、そんな時期も過ぎて昨年からは米国の若い知日派を増やそうとする地味なNPOに専念しています。今回は近況報告に代えてその活動をご紹介させていただき、併せてご協力いただける仲間を積極的に募りたいと思います。皆さんはNPOというとどんな印象をお持ちですか。多分、日本では公共施設のゴミ掃除や老人介護、災害募金というのが一般的なイメージだと思います。または退職後の生きがいとして。消極的には単なる暇潰しとして等等。しかし当地ではワシントン市内の巨大な自社ビルを本部に、全米や全世界に活動展開しているNPOも珍しくありません。例えば全米退職者協会(AARP)は会員数が3400万人。資金面でもビル&メリンダ・ゲイツ財団は、事業基金6兆円と中進国並みです。同じ家系で何世代に亘る社会貢献すら珍しくなく、そして待遇面でも、スミソニアンでは理事長以下10名の幹部が、大統領の給料(40万ドル)より多かったことが話題になったほど、一般企業と比べても遜色はありません。かように米国では、「清く貧しく美しく」という、日本のNPOのイメージからは程遠い壮大な活動実態であり、日米ではかなりの認識ギャップがあります。 個人的にはこれまで「良き企業市民」ブームに乗って、慶應や学習院女子大などで企業の社会貢献や環境保護について講義したことがあり、社内NPOを立ち上げて日本語による日米小学校姉妹交流を支援していた時期もありました。また毎年、夏休みには日本の大学から派遣される学生たちの夏期研修を受け入れており、国際大学の際は、角家JCAW会長にも講師をお願いしました。そんな経験を基に、米国と日本の親しい仲間を募って昨年に立ち上げたNPOが非営利法人CEPEX(シーペックス・Center for Professional Exchange) です。 CEPEXはお蔭様で、6月に事業活動に加えて寄付献金者も非課税扱いになる、米政府公認の免税団体資格501(C)(3)を取得しました。こんなに早く認可が下りるとは思っていなかったので嬉しい悲鳴です。昨年5月に非営利のNPOとしてワシントン市当局より登記認可を受けてから僅か一年足らず。これまでの取り組みに今後のパイロット事業を書き連ねて、春に米国歳入庁(IRS)に申請したところ、6月15日付けで正式な非課税認可書が送付されてきました。活動範囲は日米の次世代のリーダー育成に関する幅広い事業で、提携相手も日米の政界、官界、学界、財界、そして全てのNPOが対象です。短期間しかも無修正で認可が下りることは大変珍しいとのことですが、何より私たちの目指す取り組みが、IRSからも公共性の高い事業と理解されたことが一番嬉しいことです。 このNPOを設立した切っ掛けは、経済同友会のNPO・社会起業委員会でした。ご縁があって3年前から経済同友会のワシントン窓口のお手伝いも兼任していますが、昨年1月に同委員会の訪米団の受入れ準備をした際、上述したように、米国ではNPOが官民学の領域を問わずに大きな役割を担っていることを再認識。自分たちで何かできないかと大勢の仲間と検討を重ねた結果、対象を日米次世代リーダー育成につながる就職支援の活動に絞り、事業をスタートしてみたのです。なぜ就職支援かというと、すでに日米関係プログラムには大掛かりなJET派遣や国際交流基金の専門家交流など、優れた企画は沢山あります。しかし、惜しむらくはそうした研修・交流プログラムを終えた人たちの受け皿が、殆どありません。今の就職事情では日米関係では食えないし、将来性もないからです。そこで官民が一体となって既存の単独プログラムを支援しながら、「魅力があり、将来性もあり、家族が生活できる」ような日米関係の体制作りを目指したい。それをNPOとして取り組むには、「就職支援」の部分をお手伝いするのが一番効果的だと思ったからでした。 この一年の成果は準備期間とは言え、やや低調。全く無名の我々の支援内容自体がお粗末なのは反省することしきりですが、一方で支援側(学生・社会人)も、支援を受け入れる側(大学・関係団体)でも予想以上に日米離れが顕著。このままでは近い将来に日米関係の担い手が本当にいなくなるのでは、という危機感を実感するようになりました。こんな悲観的な問題意識を4月に一時帰国した際、霞ヶ関で開かれた官民合同昼食会でお話したところ、多くの参加者からは「諦めないで、継続は力」という暖かいコメントを頂きました。 そこで今回、米国の非課税501(C)(3)格を取得したこともあり、私たちの活動の情報宣伝を兼ねて、来る9月15日(金)にジョージタウン大学の東アジア言語文化学部と共催で、シンポジウムを行うことにしたのです。お蔭様で日商岩井国際交流財団とニューヨークの国際交流基金から助成金を頂き、催事の案内などでは在米日本大使館や米政府関係者、大学関係者からもご支援頂きました。パネリストも友情出演ばかり。共同でモデレーターを行うのは日本文化が専門のケビン・ドーク教授。ドーク教授は産経新聞や「諸君」が靖国の特集をした際、小泉首相の参拝を擁護する寄稿を行い、文芸春秋の9月号で安倍官房長官がその内容を引用されたことから、一躍注目されていますが本人は至って弱気そのもの。日本に無関心のアメリカ人を振り向かせるには通常の日米関係のテーマでは無理だと言います。 そこで一計を案じ、テーマを「500年の日本と西洋の専門家交流」としました。 余り知られていませんが、ジョージタウン大学はカトリック教会イエスズ会の大学として米国最古の歴史(1789年設立)を誇っています。今年はイエスズ会の創設に参加したフランシスコ・ザビエルの生誕500年で、同会派にとっては重要な年。学内からの一般参加を意識して、ザビエルの日本での足跡から将来の日米次世代のリーダー育成につなげようと考えたのです。格調高いポスターも用意して学内中に貼りまくる。こうすれば日本には無関心でもイエスズ会の伝統がある大学の生徒なら、ザビエルが布教活動の最後に過ごした土地として、日本に興味を示して集まってくるのではと期待したからです。 これにはもう一つ背景があって、それは米国で積極的に対外広報・文化交流を行っている中国や韓国にどう対抗できるかということ。ザビエルであれば先ず歴史認識として悪くないし、米国・西欧からの共感を期待できる。ましてや当時の中国は鎖国政策でザビエルを追い払っており、韓国は対象外だったので日本のプレゼンスを高めることもできると考えたからでした。しかし、念の為に生誕500年記念行事を検索したら驚きました。ここにも中国が先回りしていたのです。今年の5月にマカオで中国系米国人や中国本土の研究者が集まって、記念シンポジウムが開催されています。確かにマカオは聖ヨセフ修道院にザビエルの腕の骨が安置されている由緒ある土地柄。中国ではカトリック研究が数年前から熱を帯び、中国への布教の基礎を築いたとザビエルを再評価する動きが出ているようです。しかしその裏事情には流石に中国。台湾と外交関係にあるバチカンに対する中国からの関係修復の動きという見方もあります。 こうして思わぬところで、ザビエルを巡る日中間の本家争いの様相も呈してきましたので、日米次世代リーダー育成のためだけでなく、及ばずながら日本の民間広報外交のためにも頑張りたいと思うようになってきました。ご参考までに、9月15日のシンポジウムの詳細は次ページをご参照。またCEPEXの活動記録は次のホームページをご覧下さい。http://cepex.org/ こんな米国の若い知日派を育てようとする取り組みにご興味がある方は是非、お仲間になって下さい。お問い合わせは当方まで(多田 Tel 202-429-0281)。 またJCAWの会員企業のご支援もお願い致します。勿論、非課税501(C)(3)格ですので、米国内では税額控除になります! International Symposium on Japan ?America Professional Exchange 2006 ST. FRANCIS XAVIER, SJ (1506-1552) ANNIVERSARY SYMPOSIUM: 500 YEARS OF PROFESSIONAL EXCHANGE BETWEEN JAPAN AND THE WEST FRIDAY, SEPTEMBER 15TH, 2006 8:45 a.m. to 12:10 p.m. ICC AUDITORIUM, GEORGETOWN UNIVERSITY
Admission: Free, but reservations necessary. For more information, Please contact Judy Cheng at 202-429-0282 cheng@sunrockinstitute.org Sponsored by the Nissho Iwai Foundation and the Japan Foundation CEPEX is a non-profit 501(c)(3) organization |